「万年人手不足で、求人広告を出しても反応がない」
「留学生のバイトは優秀だが、週28時間しか働けないのが痛い…」
そんな飲食店のオーナー様・店長様の間で、救世主として導入が進んでいるのが在留資格「特定技能(外食業)」です。
しかし、導入に踏み切れない最大の理由は「結局、トータルでいくらかかるの?」という費用の不透明さにあるのではないでしょうか。
今回は、飲食店が特定技能外国人を1名採用するためにかかる「初期費用」と、毎月かかる「ランニングコスト(支援委託費)」の相場を、包み隠さず解説します。
1. 【初期費用】採用から入社までにかかるお金
特定技能外国人を採用する場合、大きく分けて「紹介手数料」と「ビザ申請費用」がかかります。
① 人材紹介手数料の相場:30万円〜60万円

特定技能人材を紹介会社(エージェント)経由で採用する場合の相場です。
ITエンジニアなどの高度人材(年収の35%)とは異なり、飲食業界では「定額(固定)」の手数料設定が一般的です。
- 海外から呼び寄せる場合: 30万〜50万円程度
- 国内在住者を採用する場合: 40万〜60万円程度
「高い」と感じるかもしれませんが、日本の求人媒体に何度も掲載して採用できない「埋没コスト」や、採用してもすぐに辞めてしまうリスクを考えれば、「5年間フルタイムで働ける即戦力」を確実に確保できる費用としては、決して高くはありません。
② ビザ申請代行費用:10万円〜15万円
「在留資格認定証明書」や「在留資格変更許可」の申請を行政書士に依頼する費用です。
飲食店の店長業務は激務であり、複雑な入管書類を自力で作成するのは現実的ではないため、プロに依頼するのが一般的です。
2. 【ランニングコスト】毎月かかる「支援委託費」とは?

ここが日本人採用と最も違う点です。
特定技能制度では、外国人従業員の生活や学習をサポートすることが義務付けられています。これを「登録支援機関」という専門業者に委託する場合、毎月の管理費が発生します。
月額支援委託費の相場:2万円〜3万円(1名あたり)
これには以下のサポート業務が含まれます。
- 3ヶ月に1回の入管への定期報告(義務)
- 住居の確保やライフラインの契約サポート
- 母国語での相談対応、苦情対応
「毎月3万円は重い…」と思われるかもしれません。
しかし、これは「面倒な入管手続きと、外国人の生活トラブル対応のアウトソーシング費」です。
※特定技能2号になると、支援料が無くなります。
店長が翻訳アプリ片手に病院に付き添ったり、家探しの保証人になったりする手間(人件費)を考えれば、プロに任せて店長は店舗運営に集中する方が、経営効率は良くなります。
3. 「留学生アルバイト」とどっちがお得?コスト比較

よく比較される「留学生アルバイト(資格外活動)」と「特定技能(正社員)」のコストパフォーマンスを比較してみましょう。
| 比較項目 | 留学生アルバイト | 特定技能(外食業) |
|---|---|---|
| 勤務時間 | 週28時間以内(制限あり) | フルタイム・残業OK(制限なし) |
| 雇用期間 | 卒業まで(数年で帰国) | 通算5年(長期雇用) |
| 採用コスト | 媒体費(数万円〜) | 紹介料(数十万円) |
| 月額コスト | 給与のみ | 給与 + 支援委託費(2〜3万) |
| 戦力評価 | 補助的スタッフ | 店舗の中核・店長候補 |
留学生はコストは安いですが、「テスト期間は休みたい」「卒業したら辞める」「週28時間以上働かせると違法」という制約があります。
一方、特定技能はコストがかかりますが、「シフトの穴を埋める」のではなく「店を任せられる戦力」として計算できます。
4. コストを抑えて採用する「裏ワザ」はある?
少しでも費用を抑えたい場合、以下の方法があります。
方法①:自社でアルバイトしている留学生を「特定技能」に切り替える
現在、自店で働いている優秀な留学生アルバイトがいれば、試験(外食業特定技能1号技能測定試験)に合格してもらい、そのまま正社員として雇用します。
これなら「紹介手数料」はゼロです。かかるのはビザ申請費用と月額支援費のみになります。
方法②:複数の店舗でまとめて依頼する
チェーン店などで「3名以上まとめて採用する」といった場合、紹介会社や登録支援機関に対してボリュームディスカウント(値引き)交渉が可能なケースがあります。
5. まとめ:人手不足による「機会損失」を防ぐ投資
ランチタイムや繁忙期に人が足りず、席を制限したり、お客様を待たせて帰られたりしたことはありませんか?
その「見えない売上損失」は、月額2〜3万円の支援費よりもはるかに大きいはずです。
- 採用費はかかるが、5年間安定して働いてくれる
- 調理も接客も、フルタイムで任せられる
特定技能外国人は、もはや「安い労働力」ではなく、店舗の売上を支える「投資すべき人材」です。
「まずは費用の見積もりが欲しい」「うちの留学生を特定技能にできるか知りたい」というオーナー様は、ぜひお気軽にご相談ください。



